都紀女加王墓前バス停で待つ。

長崎生まれ佐賀育ち 中高福岡大阪在住 完全趣味の自己満足ブログ。 @tsukimecha

エヴァ学 第7講

久々ですね、エヴァ学。新年一発目。

 

このアニメの主人公、碇シンジ。しばらくはこの14歳の少年の心の変動を追って行こうかなと思います。なぜかって?それは、ここにこのアニメの伝えたいメッセージがあるから。

 

アニメの話の順番ではなく時系列で見ていきましょう。2001年に産まれた彼は小さい頃、母碇ユイに連れられてネルフに来ています。そして、シンジの眼の前で碇ユイは初号機に取り込まれます。もちろん、シンジはその時のことを詳しく覚えておらず、母は死んだと知らされそう信じています。https://tsuki-mecha.hatenablog.com/entry/2018/11/09/214328

 

そこから父とも離され親戚の家でただ無意味に時間を過ごしていました。そして2015年。父親から急に呼び出しを受けます(第1話 使徒、襲来)。当然何もわからずネルフに連れていかれ、久々に父と対面。あろうことか急にエヴァ初号機に乗って使徒と戦うよう命じられます。シンジにしてみれば自分を捨てた父親に急に命令されても素直に頷けるわけがありません。14歳といえば反抗期真っ只中ですし。父碇ゲンドウにしてみるとなんとしてもシンジを初号機に乗せるしかありません。使徒を倒すため、使徒と同等の力を持つ初号機を動かすには、その心にある碇ユイと通じれる息子シンジの力が必要なのです。

 

結果シンジが折れて初号機に乗ります。そして母碇ユイの暴走によってシンジは使徒を殲滅します。さらに、シンジはネルフに残りパイロットとして進む事になります。彼にとっては、パイロットとして他人から求められていることが嬉しかったのです。彼は長い間孤独でしたから。だから、ネルフは彼にとってユートピアであれたかもしれない。

 

しかし、シンジがここに幸福を感じては都合が悪いと感じる連中がいます。それがゼーレ。人類補完計画発動においてシンジを依代とした時、彼が他人の存在を拒絶しなければ現生人類は滅びません。それでは人類補完計画も、そのための使徒殲滅も、そのためのセカンドインパクト起爆も全てが無駄になります。シンジにとって、ネルフも、世界中もディストピアであると感じさせねばならないのです。この先徐々に暗雲が立ち込めます。アニメ後半に行くほどシンジが病んでいく描写が多いのもぜーんぶシナリオ通り。シンジの心を壊すこと(=デストルドーの発生)も人類補完計画発動の条件というわけです。

 

このアニメの1番の被害者、それは主人公碇シンジ。ですが同時に彼は大きく成長していくことにもなる。ここにこのアニメのメッセージも出てくる。

 

って感じ。またいつか。