都紀女加王墓前バス停で待つ。

長崎生まれ佐賀育ち 中高福岡大阪在住 完全趣味の自己満足ブログ。 @tsukimecha

10分で分かる!日本神話

今回は日本で生きていく上で知っていないといけない(must)日本神話のお話。

 

 そもそもなんで日本神話が生まれたかというと理由は簡単、天皇という存在の正統性を知らしめるため。編纂を命じたのは天武天皇。大王(おおきみ)と呼ばれていた呼称を天皇と改めさせたことでも有名なこの人。そもそも天皇っていう称号は中華皇帝からするとどんだけ自尊表現だよってくらい自尊表現。天=ヤバい。王<皇=ヤバい。そもそも皇帝の語源になった三皇五帝の三皇の一人、天皇(てんこう)と字面が同じ=ヤバい。これは皇帝>天皇という中華世界原則に矛盾する。よって天皇という名称は使うべきでない(Q.E.D)。って背理法で時の皇帝に証明されちゃった。だから天皇名乗るにはそれ相当のストーリーを作る必要があったってこと。

 

以下、おおまかな日本神話前編

 

天地開闢

この世がまだ天と地も別れていない混沌だったとき、急にポン!って神が現れて天と地が別れた。アメノミナカヌシ、タカミムスヒ、カミムスヒ。この3柱を「造化三神」と言う。すぐに消えちゃうけどね。

その後またポン!って2柱、ウマシアシカビヒコヂとアメノトコタチが現れてまた姿を消した。ここまでの計5柱を「別天津神(ことあまつかみ)」って言って、神の中でも最上位のすごーい神様達。

その後「神代七代」が独身だったりカップルだったりで登場してこの最後に現れたのがイザナギイザナミ。ストーリーはこの2神を中心に進んで行く。

 

②国産み、神産み

まずイザナギイザナミは地に陸を作ろうとする。天沼矛で混沌の地を「こをろこをろ」とか言ってかき混ぜてたらできた最初の国土、オノゴロ島。ここで2神は人間と同じ性行為をして大八島=日本列島を生み出す。どういう身体の構造してんだ。これを国産みと言う。その後も暇さえあれば交わりまくって次々と神を産んだ。これこそ八百万の神。これを神産みと言う。

 

三貴神誕生

イザナミから生まれた最後の神はヒノカグツチ。こいつは火の神で身体が常に炎を纏ってる。だから産む時に下腹部全部焼けてイザナミは神去る(かむさる)。これは人間で言うところの死を意味する。イザナギは悲しんで地獄までイザナミを追いかけるも腐敗したイザナミの姿に恐れおののき帰還。穢れを祓うため禊を行う。その中で最後に生まれたのがアマテラス、ツクヨミスサノオ。これを三貴神(みはしらのうずのみこ)という。

 

天津神国津神

アマテラスは天=高天原を治め、スサノオは海=青海原を治めていたがこの両者は色々あって対立。アマテラスはスサノオに呆れ果て天岩戸に隠れる。太陽神アマテラスが隠れたことにより太陽は登らず夜が続き世は乱れた。高天原に住む天津神達は知恵を出し合ってアマテラスを引きずり出し、スサノオ高天原から追放。スサノオは行くあてもなく地上に降りつく。そして、スサノオの5代孫のオオクニヌシの代になって地上を統一することに成功。オオクニヌシ出雲大社を作り、地上の神を国津神として束ね高天原天津神と対抗する勢力を作った。

 

天孫降臨

国津神が地上で勢力を伸ばしているのを無視できなくなったアマテラスは孫のニニギに討伐を命じる。ニニギは武に秀でた天津神を引き連れ地上に降る。国津神勢力を次々と平らげ、オオクニヌシの子コトシロヌシの降伏で戦いは終結。ニニギは地上に留まり日向国(今の宮崎)に宮を構えた。天=アマテラスの孫であるニニギの降臨だから、天孫降臨

 

⑥神武東征

ニニギのひ孫のイワレヒコは「日が昇る方向(=東)行きたくない?」って兄イツセに提案して、日向国から東に向かって進むことを決意。というわりには宇佐とか宗像とかで何年もの〜んびり暮らしながらダラダラと侵攻。初戦からナガスネヒコにボコボコにされて気合い入れ直して再征。近畿地方まで制圧して橿原神宮神武天皇として即位した。

 

とりあえずここまで。天皇が天からの子孫であること、この世全てを統べること、そして何より天皇と名乗ることの正統性をこれでもかと詰め込んだファンタジー。ちなみに神武天皇の奥さんはコトシロヌシの娘だから天皇家はちゃんと天津神国津神の血を引き継いでいることになる。古事記が出来た時には天武天皇は既に亡くなってたけど、これだけ都合良く出来てれば満足でしょう。

f:id:tsuki_mecha:20190627200449j:image

 

今回は流れだけだけどいつか章ごとに詳しく書くかも。