劉備という男

男シリーズ第13弾。今回は三国志演義の主人公、劉備。

はい、私は劉備嫌いです。逆張り。

劉備のここがキライ！

⚪︎場を弁えない徳

三国志演義では何かと劉備の「徳」が前面に押し出されて、人徳あふれる主人公劉備と野望あふれる残酷な敵役曹操の構図で話が進む。でも、徳があの乱れに乱れた世の中を統一することになりますか。そら平和な世の中では徳は重視されるでしょうが、乱世ではそれどころではない。強さが無いのに徳なんて前面に出すもんだから徐州は呂布に取られるし、新野の住民は長坂で犠牲になった。そして結局、三国志を終わらせたのは徳ではなく力で強引にまとめた魏晋だったじゃないですか。

⚪︎一貫性の無さ

上のようなことしてる割には簡単にコロっと意見変える。益州の劉璋は遠戚だと言う理由で侵攻できずにいたが、ひょんなことでやっぱ攻撃して益州は奪う。民のため、人のため、とか言いながら完全な私情で同盟国呉を攻め大敗し多数の被害を出す。劉備なんて戦争しても徐庶や諸葛亮が来るまでは黄巾族くらいにしか勝ててないんだから黙って諸葛亮の言うことを聞いておけば良かったのに。

⚪︎弱い

戦っても負けばっかり。関羽、張飛、趙雲、陳到、優秀な武将には早くから恵まれてたのになかなか勝てない。ってか劉備は結局終始何がしたかったのかわからない。天下を統一したいのか、どっかで得た領地を徳にあふれる楽園にしたいのか。「漢王朝の復興のため」ならさ、時代が見えてなきゃだめじゃん。結局劉備が作った蜀は三国の中で最初に滅びるし、後世の歴史では曹操の魏こそが正統となってる（魏晋南北朝）あたり蜀って中華統一の障害になったに過ぎない。まぁ、これは結果論になるけど。

⚪︎敵役曹操に釣り合っていない

ストーリーを面白くするものとしてやっぱりライバル、敵役の存在は大きい。三国志では曹操こそが劉備の対になるわけだが、この曹操が優秀過ぎる。大好き。劉備なんて比にならん。劉備は農民から皇帝になったっていうサクセスストーリーが良いアクセントになってるけど、曹操ももともと宦官の孫というくらいでそこまで身分が高いわけでも無い。完全にその能力で周りを出し抜いた。そして曹操は劉備と違って皇帝にはなってない。ここらへんも、時局を見る力が圧倒的。その上文化人でもあるっていうね。完璧すぎんか？曹操。ということで、次回の男は曹操です。今回はその前座でした。

あと、4月から社会人になりました。