都紀女加王墓前バス停で待つ。

長崎生まれ佐賀育ち 中高福岡大阪在住 完全趣味の自己満足ブログ。 @tsukimecha

マッチングアプリ日記②

 

前回→https://tsuki-mecha.hatenablog.com/entry/2020/11/16/001927

 

2週目が終了しました。変化を見てみましょう。

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いいねの数が13から24に増えました。さらに、マッチング数も

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7人から14人になりました。これが多いか少ないかは知らないですが、こんなにいいねを返してもまだまだ無数にいいねが残っています(卍プレミアム会員卍だから。マジで金返してくれ)。

 

依然メッセージはめんどうなまま。「趣味はなんですか?」「私も歴史好きです!」「どこ出身ですか?最寄駅行ってくれたらわかります!」

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マジでどーーーーでもええーーーー!!こんな会話おもんねぇーーーー!!!!!無さすぎる手がかりから頑張って話題振ってこれかい!!みたいな。ってか上手い角度で撮った写真とちょっとした自己紹介だけでそんなに食い入るようにその人について知りたくなるようなことありますか??私はありません。以上。解散!(メッセージの既読も卍プレミアム会員卍限定らしいです。そんな機能いらんから金返してくれ)

 

最近はこちらから第1メッセージを送らなくなりました。向こうから送ってくれる人とだけやり取りしてます。ちょいちょい会う約束も入り始めました。

 

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いいねが増えた理由に自己紹介文とかしっかり頑張ったっていうのがあると思うんですよね。専業主婦がいいって書いたら本当に遊んでばっかりみたいな人からちょいちょいいいね来るようになりました。いや、そういうのじゃないんだよなぁ〜。

 

まぁこんだけ私の登録情報開示してるので多分探そうと思えば探せるはず。バーカウンターでメジャー使ってるプロフィール写真だったら私です(撮影者はバ先の店長)。今なら「ブログを見た」とメッセージを送ってくれた人全員と付き合います。

 

会員期間あと2週間。

 

 

サイクリング記録① 〜琵琶湖1周編〜

11/22、11/23の2日間でびわいち行ってきました。その記録です。

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大阪の茨木駅からびわいちスタート地点である瀬田唐橋の最寄駅、滋賀県石山駅までJRで行きました。初輪行でした。休日の朝は通勤客もいないし迷惑もかかりにくくて良いですね。

 

ちなみに一緒に行ったのは

私(安倍元首相の給付金10万を全てつぎ込んでチャリ購入。歴5ヶ月のポンコツ

友人I(歴6ヶ月。私をチャリの世界に引き込んだやつ。)

友人N(歴15年以上。親がサイクリスト。チャリがガチ。)

この3人。

 

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基本的にずっと青いラインが引いてあるので地図を見なくても道を間違うことはありません(後半は途切れ途切れでしたが)。スピードコースとゆっくりコースがあるので初心者でも安全です。上の写真左、私たちが走っているコースがゆっくりコースで、車道に入っているのがスピードコースです。道はずっと琵琶湖の側を走るわけでもなく、しばらく琵琶湖が見えない部分もあります。自転車以外にもバイクや車のコミュニティがよく走っていました。途中でフェラーリの集団とすれ違い勝手にテンション上がってました(ラはいなかった)。

 

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開始60km地点、彦根で飯を食おうとしましたが良いお店が見つからなかったのでただ寄り道しただけの結果に。一応記録として彦根城の写真だけ撮りました。

 

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開始74km地点、長浜。上の写真のお城は長浜城。下は黒壁スクエアの中の近江牛専門店で食べたステーキ丼。昼食に3000円かけました。うまかった。

 

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雲間から射し込む太陽の光が綺麗でした。「天使の梯子

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トンネル。夜は走りたくない。

 

途中で友人Nの実家である敦賀まで行くためびわいちコースから外れます。106kmを走り近江塩津駅まで来てボロボロの私たちは電車か自転車かという選択に迫られました。近江塩津敦賀間は駅数は2駅、距離も20km程度ですが、途中で滋賀と福井の県境を山越えしなければなりません。

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チャリ2票、電車1票により自転車で行くことに。マジでボロボロなところに登り坂だったので平均速度がまさに牛の歩み。陽も落ち真っ暗な中ぜぇぜぇ言いながら漕ぎ続けました。

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1日目終了。N家のお母様とお父様にお世話になりました。美味しいご飯と暖かいお風呂、布団、洗濯。本当に感謝してもしきれません。当初の予定では長浜や塩津辺りの宿が満杯だったのでネカフェかカラオケで夜を越すことになっていました。そうなってたら本当に地獄だったでしょう。

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2日目ももちろん山越から始まります。今度は福井県滋賀県。昨晩は暗くて見えませんでしたが、こんなに山奥を走ってたことに3人驚き。

 

途中でマキノ高原に寄り道をしてメタセコイア通りを通りました。色付きもちょうどよかったですね。

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その後は無心で漕ぎ続けました。もう両脚のモモ肉がパンパンでした。ちなみにブログを書いている今も張りまくりです。

 

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上が琵琶湖にある白鬚神社。下は比較対象用の厳島神社

 

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合計228.76km。近くのココスで夕飯食べて帰りました。

 

 

 

 

マッチングアプリ日記

 

とあるマッチングアプリに登録して1週間が経ちます。そのレビューをしていきます。

 

仕組みとしては、無数に並んだ顔写真の中から特定の相手を探し出し①、その後プロフィールを見てそれでも気になる相手がいたら「いいね」をして②、それが相手からも返ってきたらマッチング成功③→メッセージ開始④→メッセージで仲良くなる⑤→じゃあ会おっか!→あ、会ってみてもやっぱいい人かも⑥→また会おっか!→付き合おう!⑦

って感じ。

 

 

 

 

めんどくせぇ。

何がめんどくさいって、最高にめんどくさいよね。まず作り上げたみんな同じような綺麗な顔写真の中で誰を見ようとかならないし、その先のプロフィールをわざわざ開く気にならない。だから私は「いいね」してくれた人の中でプロフィールみて良いと思ったら「いいね」を返してきた。

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嬉しいことに1週間で13人がいいねしてくれたわけだが、その後の会話がまためんどくさい。会ったこともない、顔も知らない人と文面で何をやりとりすればいいの?とりとめもない話題を選んで、相手に最大限の気を遣いながら頑張って頑張って会えるようになって、会ってびっくりコレジャナイ感だったらそれまでの努力は水の泡。やってらんねぇよ。

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7人とマッチングしてメッセージのやり取りをしていたが(そのうち1人は友達)、相手のニーズに合わせた話題を振って話分けるのが最高にめんどくさい。なんか似たようなこと前にやったな、と思ったら就活のES書くのと同じだこれ。そらES6社しか書いてないんだから7人相手なんて無理だわ。

し・か・も男はメッセージのやり取りのために課金しなければならない。その額月4000円。たけぇ。でもまぁ、せっかく登録したからってことで課金しましたよ。プレミアムプランに。

 

……とここで大きな過ちを犯す。プレミアムプランも課金プランなのだが、実はこれはメッセージのやり取りをするスタンダードプランとは別なのだ。つまり、プレミアムプランに登録してもメッセージのやり取りはできず、ただ「いいね」できる上限の数が増えたりその他ちょっとした特典がついてるというもの。そしてこのミスを誘うかのようにこっちも月額4000円。同額。

 

マジでやっちまったよ。結局合わせて8000円払っちゃったよ。アプリ側からしたら「こいつめちゃ必死やんwww」って思われてんだろうな、クソが。しかもわざわざ課金して話すようになった1人目は2日後アプリから消えてたよ。良い相手が見つかったんでしょう。良かったですね!!お幸せに!!!

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結局手元に残ったのは8000円で買った無数の「いいね!」のみ。煽ってんのかおい!!

 

 

…と散々愚痴をこぼしましたが、これはただ単に私に合ってなかったというだけでやる人がやればいいツールなんだと思います。私は面倒くさがりの効率厨なので。全く知らない人を0から追う恋愛なんてしたことが無かったので良い経験になりました。もうこんな事したくないのでまた誰かに追われますように。

 

あと、マッチングアプリやってる女性は結構ちゃんとプロフィールを見てるなという印象でした。「boowy好き」に登録したらその日の私のプロフィール閲覧人口の平均年齢が40代になったし、「年上彼女に憧れる」に登録したら閲覧してた年上の人から「いいね!」が来たし。でもまぁ、私の母親と同じ歳くらいのシングルマザーは流石に遠慮しました。ってかその子供ワンチャン私と同年代だろ。

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真剣にお付き合いしたい、マメな人は是非やってみてはいかがでしょう。私も残り3週間は色々と楽しみ方を見つけて続けます。

ラオウという漢

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最後の鎧姿。この鎧が一番かっこいい。

 

北斗の拳を彩るキャラの中で1、2を争う人気を誇る漢、ラオウの格好良さについて語ります。

 

⚪︎ラオウ

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単行本8巻、初登場シーン

 

北斗神拳第63代目継承者リュウケンの4人の養子の中で最年長の人物。「北斗の長兄」。次男トキとカイオウは産みの親が同じ実兄弟。四男ケンシロウとは生まれの親が違う。ラオウは核戦争後の世界に「世紀末覇者 拳王」として君臨し、一大勢力を築きあげた。

 

その昔リュウケンは第64代目継承者にケンシロウを指名した。しかし、当時ラオウはそのケンシロウをはるかに上回る力、そして野望を持っていた。それらは師父であるリュウケンを殺すという北斗の掟を破るほどに強大であった。

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序盤ケンシロウと行動を共にする南斗水鳥拳の男、レイ。彼もケンシロウと双璧を成す拳法家として描かれていた。そのレイですらラオウの前には1本の指に敗れる。

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その他にも南斗五車星を始め数々の敵を圧倒したが、ラオウが3戦して1度も勝てなかった相手が1人だけいる。それがこの物語の主人公であるケンシロウだった。

なぜケンシロウリュウケンによって伝承者に選ばれたのか。それはラオウにはない「愛、哀しみ」という北斗神拳の真髄がケンシロウにはあったからだ。

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そしてケンシロウ北斗神拳究極奥義「無想転生」を習得しラオウを圧倒する。

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最後にはラオウもユリアによって「哀しみ」を背負い、無想転生を習得するが伝承者のケンシロウの無想転生には敵わず敗北する。

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と、これがラオウの簡単な説明。ラオウケンシロウの戦いは「北斗の宿命」。つまり、悪役として描かれるラオウは宿命のせいで主人公ケンシロウの敵になってしまったわけで、何も悪いことをしていないのである。北斗の拳といえばヒャッハー!な輩が弱いものいじめをしているイメージがあるが、それらは大体もっと他の勢力(ジャギとか)。それどころか、ラオウは拳王軍を恐怖により統治し、弱いものいじめなんてダサいことを禁じていた。

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ラオウが拳王軍をつくったのは核戦争後の無秩序な世の中を強引にでも統治するため。そして人々が強く生きて己を守れるような世の中で自分が覇者として君臨することがラオウの生き様だったのだ。

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↑戦わぬ人々に怒る拳王様。媚びてばかりで自分を持たず生きていくことへの愚かさを訴えかける。

 

実際にラオウケンシロウに倒されたことで拳王軍は解散し、一時の平穏を取り戻したがその数年後には再び時代は混迷する。

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つまり、ラオウによる支配は恐怖によるものであったとはいえ世の中をまとめることができていたのだ。あんまりいうとケンシロウの立場がかわいそうだが、これはFF12の主人公サイドとヴェインの構図に似ている。FF12ではヴェインが殺されたことで「伝説の大崩壊」が引き起こされるが、北斗の拳でもこの後「元斗皇拳」が暴れ出し大変なことになっていく。

 

ラオウは生粋の拳法家であり常に強者を求めていた。ケンシロウと1戦交えたラオウケンシロウの強さを認め、自分との戦い以外で好敵手(とも)を失うのを防いだ。

 

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1戦目、強さを認めるラオウ

 

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サウザーによって瀕死になったケンシロウを救うラオウ

 

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サウザーケンシロウの2戦目を見届けるラオウとトキ。

 

決して卑怯なことはせず、真っ直ぐに戦いに向き合う漢。これが世紀末覇者 拳王、北斗の長兄 ラオウだった。

10月の所感

 

私の10月は下パジャマ上スーツの内定式から始まる。オンラインという味気ない式を終え、PDFで送られてきた内定通知書を写メで母に送った。

 

神戸で友達がカレー屋を開いたので友達連れて食べに行った。スパイスカレー?なるものを初めて食べたけどマジで美味かった。生まれた時からカレーは母親特製の色んな種類のカレールーブレンドカレー(毎回味が違う)しか食べてこなかったので、こんなカレーもあるんだなぁと思った。次回はスケジュール合わなそうで残念。

 

北陸旅行に行った。初北陸。福井、石川、富山の中だと金沢がズバ抜けて都会に感じた。香林坊の響きが頭に残ってる。どこ行っても飯がうまい。恐竜博物館も黒部峡谷ロッコも圧巻だったけどアクセスがちょい悪い。今度は新潟も行きたい。あと、恐竜博物館に行こうと思っている人は今完全予約制になっているので注意が必要です。

 

女友達と2人で佐賀旅行もした。地元に女の子連れてくるなんてかなり大きな目標だったけど呆気なく達成した。ほんとなーんもなかったから今もただの友達なんだけど、実家寄ったついでに私達を見た母と妹からは絶対それ以上の関係だと思われたはず。わざわざ大阪から連れて帰ってくるなんて相当だし。でも、ほんとなんもなかった。ただ、めちゃ楽しかった。地元大好き芸人の私にとって地元を巡りながら紹介できるのはこの上ない楽しみであり喜び。佐賀に興味を持ってくれた人、いつでもガイドします。老後は地元でボランティアガイドやりたいな。みんな佐賀に遊びに来てね。

ち・な・み・に妹に事前に女友達連れて実家寄る話をしたら「それって〇〇ちゃん?(バツイチの医者に取られた子https://tsuki-mecha.hatenablog.com/entry/2020/09/12/215856)」って聞かれた。妹よ、ちゃんとブログを読んでくれてるの知ってるんだから察してくれ。

 

一昨日はユニバに行ったけどなんかフライングダイナソーがいつもより獰猛ですげぇ怖かった。一番後ろの席エグい。それのせいか知らんけど今も首の後ろ側が痛くて頭が重いです。

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↑吉野ケ里公園のゆるキャラ「ひみかちゃん

EU4戦記ノルマン・コンクエスト⑨民族自決

前回→

tsuki-mecha.hatenablog.com

 

1796年、フランク帝国は軍事力において世界の覇権を握る。だが、これによりフランク帝国の孤立化は一層進んでいき、諸外国の包囲網に対応できなくなっていった。

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EU4戦記ノルマン・コンクエスト

19世紀に入るとフランク帝国の拡張はより激しさを増す。カール大帝時代のフランク帝国復興の為に残された時間は少ない。過剰拡大も気にせず戦争を繰り返した。

 

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EU4戦記ノルマン・コンクエスト

ドイツ諸侯との戦争はもはや蹂躙であったが、1823年の列強3位のシチリア、8位のカスティーリャの同盟軍との戦いは熾烈を極めた。両軍数百万人もの被害者を出し、イタリア半島は焦土と化す。

 

1835年、ポーランド王領を併合。

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EU4戦記ノルマン・コンクエスト

残るはドイツ中央部の数諸侯と旧アルル王国領、北イタリア。

 

1853年のフランク帝国の最大版図

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EU4戦記ノルマン・コンクエスト

最大版図ということはここから衰退が始まるということ。フランク帝国内で息を潜めていた反乱分子は、フランス分権派の立ち上がりとともに一気に爆発。フランク帝国は内戦状態に陥る。

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EU4戦記ノルマン・コンクエスト

1857年

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EU4戦記ノルマン・コンクエスト

4年に及ぶ内乱の後フランク皇帝ジョフロワ8世は退位し、帝政が停止。フランク共和国として共和制の道を歩み始める。反乱勢力には独立を認め、民族自決の原則に則ることを宣言した。

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EU4戦記ノルマン・コンクエスト

フランク帝国の夢は潰えた。

ブラック・ジャック 「刻印」について

https://m.youtube.com/watch?v=5VDwZ-mqOzc

 

とりあえず2:02:10からの「刻印」を見て欲しい。ピノコの声は置いといて

 

これは私がブラックジャックの中で一番好きな話である。私は母親に勧められて小学校1年生の時にブラックジャックを全巻揃えた。

 

途中のブラックジャックが時限爆弾に気付くシーン。漫画版では爆発まで気付かず、ブラックジャックはボロボロになり這々の体でなんとか歩いていくシーンに変わっている。

 

なので、ブラックジャックのその後の密告は「報復」であることは幼い頃の私にも理解できた。ただ、幼い頃の私はこの話を読んで少し後味の悪い疑問を持った。

ブラックジャックを爆殺しようとしたのは本当に間久部のサシガネじゃなかったのか?

・自分を死刑に送ったブラックジャックと再会した間久部はなぜあんなに冷静なのか?

という点。1つ目は正直この話だけ読んでも真相は分からないのでとりあえず置いておく。

 

2つ目は本当に謎だった。間久部の立場ならブラックジャックは憎くてどうしようもないはずだ。しかも最後のシーン、

 

ブラックジャック「気の毒したな、間久部。」

間久部「いや、これでいいんだ。」

 

の会話。このブラックジャックの煽りとも取れる発言と間久部の哀しい笑顔がとても複雑だった。

 

でも、私が成長するにつれてだんだんと分かってきた気がする。

まず、間久部がブラックジャックを殺したのかという点。これが本当だとしたら、殺し損ねたブラックジャックが自分を摘発することはもはや覚悟の上のことだっただろう。だとすると最後のシーンの間久部の冷静さは納得できる。間久部はブラックジャックとの勝負に負けたのである。古い大親友を裏切るという、誰も読めないであろう会心の一撃を喰らわせて負けたのだから、もうブラックジャックに怒りなどという安いものを持つことはない。そういうことなんじゃないか。

 

また、間久部がブラックジャックを殺そうとしていないとしたら。これは間久部にとってみれば完全にブラックジャックが一方的に自分をハメた事になる。でも、「君に裏切られるならしょうがない」くらいに思っていたように感じる。この二人の友情は想像以上に深いものなのかな、とも取れる。

 

という風に理解できるようになって、この話が1番好きになった。

 

 

だが、この話にはまだ続きがある。

 

 

実はこの「刻印」という話、もとは「指」という話だった。

しかし、「指」の話は単行本として発売される際に「刻印」に変更されてしまい、伝説の話となっている。

そして、「指」ではブラックジャック被爆後の間久部のセリフが

「証拠を消すためだ 悪く思うなよ ブラックジャックも運のない男だったな」

となっており、完全なる間久部のサシガネとなっている。

そして、「刻印」では警察に届けた証拠が骨への刻印だったわけだが、「指」では多指症(間久部は幼い頃指が6本あったが、数年前にブラックジャックが手術で指を切り取り5本にした)の名残りの指であったのだ。

 

つまり、「指」では完全なるブラックジャックと間久部の勝負になっている。しかもブラックジャックはこれを見据えてか数年前に切り取った指をしっかりと保存しておいたのだ。再び間久部と会い指紋の手術を頼まれることも、その後間久部によって命を奪われかけることも、そしてその指が決定的な一撃になることも知らずに…。。。

 

ちなみに「指」ではその後のブラックジャックと間久部の再会シーンはない。友情の完全なる破局で締めくくられる。

 

この事実を知った上でもう一度「刻印」を見て欲しい。

 

ブラックジャック「気の毒したな、間久部。」

間久部「いや、これでいいんだ。」

 

手塚治虫氏がなぜこう変更したのかとか考えるとまた面白い。