都紀女加王墓前バス停で待つ。

長崎生まれ佐賀育ち 中高福岡大阪在住 完全趣味の自己満足ブログ。 @tsukimecha

日本神話学③ 三貴神

前回→https://tsuki-mecha.hatenablog.com/entry/2019/10/08/000035

 

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イザナミの死後、イザナギイザナミに会いに黄泉国=死後の世界に行こうと思い立ち、単身黄泉国に入った。真っ暗な奥地でイザナミと再会するものの、イザナミは声だけで姿を見せようとはしない。イザナギは火を灯してイザナミを見るとそこには蛆がたかり腐敗したイザナミの姿が。

 

イザナギはびっくり仰天して猛ダッシュで逃げる。イザナミは「見〜〜た〜〜な〜〜〜」と言って黄泉国の悪霊達を使わせて追いかけさせる。イザナギが髪飾りを投げるとそれは葡萄になり、櫛を投げるとそれは筍になり、最後に黄泉国との境目にある桃を投げとそれらに惹かれた悪霊は立ち去って行った。しかし最後にイザナミ本人が迫る。イザナギは黄泉国から脱出して境目、黄泉乃比良坂に岩を打ち立て、二度と黄泉国に行かないと誓う。

 

怒ったイザナミは「お前の国の人間を1日に1000人絞め殺す」と言った。対してイザナギは「この国に1日1500の産屋を建てる」と返した。

 

 

このエピソードが表すのは「死」というものに対する忌避感。いくら神といえども死んでしまったら腐敗してしまい生前の姿は失われる。だからこそ、お墓を作って祀り鎮めることが大事。ってことを当時の人に知らせたかったんだと思う。

 

 

このメッセージのために使われたイザナミはなかなかに複雑。国生み、神産みを行なったことから安産の神としても有名だけど、一方で黄泉国のエピソードから死を司る神という神格もある。さらに、大地の母神でありながら黄泉大神=黄泉国の最高神という肩書きもあり、まさに生と死を司る神。

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「生と死は等価値なんだ。僕にとってはね」渚カヲル

 

 

黄泉国から帰ったイザナギ日向国まで出向いて禊をする。

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↑禊を行なったとされる場所。帰省ついでにこの前行ってきたけど、かなりパワーを感じた。

 

まず、身につけていたものを脱いだ途端に12柱の神が生まれる。その後、上流から下流に移動した際、身体に付いていた黄泉国の汚れから2柱、禍から3柱の神が生まれ、海の底で身体を洗って2柱、海中で洗って2柱、海面で洗って2柱、最後に顔を洗って3柱の神が生まれた。生まれすぎ。毎日どうやって風呂入ってんだ。

 

んで、最後に書いた顔を洗って生まれた3柱の神がこの章のタイトルでもある「三貴神」。左目からアマテラス、右目からツクヨミ、鼻からスサノオ上からマリコ。最後にこれほどに貴い神が生まれたことでイザナギは禊の成功に満足して帰りましたとさ。

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続く

 

 

最近マックのハンバーガー小さくなった気がするなぁ。