ゆめにっき②
昭和風の、廊下が長ーくて障子で仕切られた部屋がたくさんあるような見知らぬ家を彷徨っていた。
真っ暗な中で白い影のようなものが無数に飛んでいる。
私に霊感というものがあると感じた事はなかったが、この白い影が霊的なものであることは直感で分かった。
恐怖で廊下を走り回った。
障子を開けて部屋に逃げては、また白い影が現れての繰り返し。
こんなこと現実であるはずがない。
これは夢だと思い目を覚ました。
するとそこには両親、妹、小学校の頃の友達、中学からの友達、初めての彼女、浪人中の友達、大学での友達…など、集合することのない人達がいっぺんに集まっていた。今思えばあり得ない状況であるが、この場面では私はまだ夢から醒めていないと理解できなかった。
しばらくしてその人たちは消えていって、また先ほどの暗い雰囲気に戻った。
再び恐怖が私を襲う。
だが、この時は先ほどと違う点が一つだけある。
ここは見知らぬ家なんかではない、亡くなった祖父母の家だ。
先ほど夢から覚めた(と思った)時、そこは祖父母の家の縁側だった。
先ほどと同じく依然として白い影が浮遊している。
それらは2階の一番奥の部屋に集まっていった。
その部屋を私は知っている。祖母の寝室だった。
とてつもなく暗い雰囲気のその部屋に入ると、ベッドが動いているのが見える。
近付いていくと祖母が起き上がった。
祖母は私の手を握った。私もその手を握りしめた。
とても冷たい感触があった。
初めてだった。今まで亡くなった祖母が夢に出てくることはあっても、触れることは決してできなかった。
しかし今回はしっかり手を握り、今もその感触は残っている。
嬉しさか悲しさか恐怖か、よくわからない感情をうまく表せない私はただただ泣きじゃくった。
祖母は何か私を励ましているようだったが、私は手を握ったまま泣きじゃくって何を言われたかよく覚えていない。
ただ最後に「そいぎね」と言われた途端目が覚めた。
目と枕は涙で濡れていた。
以上。昨日のブログと違ってこれはノンフィクションです。まぁ夢の話なんでフィクションなのかノンフィクションなのか線引きするのは難しいですが。最後の行だけ現実世界。
今思うと1回目の覚醒の時見た景色って走馬灯そのものみたいな感じやし、亡くなった祖母に触れたところからもなんかよーわからんけどあの世に行きかけてたんじゃないか?とか思った。三途の川とかそんなんはなかったけど、多分祖母がここに返してくれたんだと思う。あまりにファンタジーっぽいけどね。あと、私は別に死にたくないよ。